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2024年10月11日 (金)

エストロゲン

Estrogen2

今日は女性ホルモンのひとつ、エストロゲンを整えていこうという話です。

巷では、更年期障害の治療として、ホルモン補充療法(HRT)が勧められるようですが、HRTを受けなくても、お金をかけなくても、体調を改善することはできます。

以下はマーカスさんの動画"Estrogen : healing your hormones for free without HRT"をベースにして、話を進めていきます。

(以前はマーカスさんの動画が記事内に埋め込めたのですが、設定を変更したらしく、YouTubeでしか視聴できなくなったので、これからはリンクのみ貼ることにします)

エストロゲンは生命を育(はぐく)むためのホルモンなので、子を宿す性である女性の方が男性より多く生成されるようになっています。

そのため、このホルモンがらみの問題は、女性に多く見られ、閉経前後で更年期障害と呼ばれる症状が出たりします。

現代では多くの人がこの症状に悩まされるので、「誰もが通る道」と思っている人が結構いるようですが、菜食の女性はほとんどならないんじゃないかな?(私も単に生理が来なくなっただけで、特別な症状はなかったし...)

この育みホルモンを多くもっているが故に、不健康な女性の体では、嚢胞、子宮筋腫、カンジダ菌、結石、腫瘍など、ありとあらゆるものが増殖して、最終的にはがんも大きく育ってしまうようです。

Estrogenic_effects_20241012152201

エストロゲン問題を引き起こす物

1. 乳製品

アメリカでは乳量アップのため、乳牛にエストロゲンを注射しているらしい。なので、マーカスさんは乳製品でエストロゲン過剰になると言っています。

日本ではこういう注射は行われていないみたいですが、牛乳には子牛を立派な成牛に育てるべく、急速に体を大きくするホルモンが元々含まれているので、乳製品(および肉)を取ると、がん細胞なども急速に大きくなります。

閉経後に過剰なエストロゲンがあると、女性特有の器官のがん(乳がん、子宮頸がん、子宮体がん(子宮内膜がん)、卵巣がん)を引き起こします。

2. ビールやワインなどのアルコール

ビールに含まれるホップには、エストロゲンと同じ働きをする物質が含まれているので、乳製品と同様、がん細胞を大きくしてしまいます。

また、ワインにはエストロゲン活性作用があるらしい。

こちらの産婦人科医院のサイトによると、飲酒により血中のエストロゲン濃度が上昇するそう。

3. ペットボトル飲料

ペットボトルからエストロゲンと同じ働きをする物質が出てくるため、ボトルに入っている水などの飲み物を飲むと、その物質も摂取することになります。

4. 食品ラップやタッパー

ペットボトルと同様、エストロゲンと同じ働きをする物質が出てきて、包んでいる食べ物、中に入れている食べ物に入ってしまうため、エストロゲンを摂取することになってしまいます。

Phytoestrogen

植物性エストロゲン

植物にもエストロゲンと同じ働きをする物質、ファイトエストロゲン(phytoestrogen)が含まれています(日本語ではフィトエストロゲンとも言います)。phyto-は植物を指す接頭語で、phytoestrogenは「植物性エストロゲン」という意味です。

11年前の記事では、マーカスさんの本(Heal Yourself 101)に従って大豆の植物性エストロゲンが良くない、発酵食品以外の大豆製品は避けるべしと書いたのですが、最近のマーカスさんの動画では、「発酵食品以外の大豆製品も避ける必要はないが、発酵食品のほうが遙かに優れている」というスタンスに変わっています。

植物性エストロゲンの作用は微弱で、ヒトのエストロゲンの10,000分の1の働きしかしないそう。だから、植物性エストロゲンの摂取で体内のホルモンが撹乱されることを心配する必要はないみたいです。

でも、微弱とはいえ、エストロゲンであることに変わりはないので、体内に入ると、エストロゲンと認識されて、エストロゲン受容体と結合します。

植物性エストロゲンが受容体と結合してしまうと、後から悪いエストロゲン(乳製品、ビール、ペットボトル飲料、食品ラップやタッパーなどに由来するもの)が入ってきても、結合する受容体がないため、結合できないまま、体から出ていってくれるらしい。

マーカスさんはバスの乗客にたとえていました。バスの座席が植物性エストロゲンで満席になっていると、後から乗り込んできた悪いエストロゲンは座れないので、あきらめてバスから降りちゃうって。

Hormones_affecting_estrogen

エストロゲンに影響を与えるホルモン

エストロゲンはホルモンなので、他のホルモンとも密接に関係しています。

1. インスリン

飲食物を取ると分泌されるホルモン。

大量のインスリンが放出されると、エストロゲン値が上昇するらしい。

つまり、食べる > インスリン放出 >エストロゲン値上昇 > 太る

2. コルチゾール

ストレスを受けると分泌されるホルモン。

大量のコルチゾールが放出されると、エストロゲン値が上昇するらしい。

つまり、ストレス > コルチゾール放出 >エストロゲン値上昇 > 太る

How_to_heal_hormones

ホルモンを癒やすには?

1. 口に入れるものを見直す

飲食物の影響はとても大きいので、まず最初にその見直しを行ったほうがいいです。

- 上記の乳製品、アルコールを止める。

- 小麦粉食品、砂糖を取らない。

- 肝臓がホルモン産生の中枢なので、肝臓をいたわる。

(関連記事:パン・小麦粉食品を断つデトックスの鍵を握る臓器:肝臓(その1)(その2)(その3)

2. 食べる時間帯を限定する

何か食べるとインスリンが出てしまうので、何も食べない時間を確保します。

- 減量とホルモンの正常化を望む場合

朝食・昼食をたっぷり食べ、夕食は食べない。いちばん重要なのは、食事の合間に間食しないこと!

- ホルモンが正常で減量が必要ない場合

朝食を抜いて、昼食と夕食だけにする。

(関連記事:断続的断食午後4時まで何も食べない

3. よく眠る

ぐっすり眠れるのは、体が何もしていないとき。食べ物の消化で体が忙しく働いていると、熟睡することはできません。

- 口に入れた後、4時間は消化活動が行われているので、就寝時間の4時間前までに食べ終わること!

- 夜中にトイレに起きてしまうと、睡眠パターンが乱れてしまうので、寝る前2時間は何も飲まない!

- ホルモンの状態をよくしたいのであれば、午後10時には寝る。可能であれば午後9時就寝を目指す。

(関連記事:目標は10時就寝不眠症の人の95%がやっている2つの習慣夜間頻尿

4. 日光浴をする

日本では日焼けを恐れて日に当たらない人が多いように見受けられますが、健康のためには日光浴がとても大切です。

日光は乳がんを40%、卵巣がんを80%軽減できるという研究結果もあります。

(関連記事:太陽の癒やしの力

5. ストレスを減らす

ストレスに対処する場合、食事・生活全般を見直すのが早道かもしれません。

この見直しには、過去記事(本当に健康になりたい?)のチェックリストが役立つと思います。

6. 体を動かす

人間は動物で、動物というのは動く前提で体がデザインされているんですよね。

体を動かすと、無駄な食欲も湧かなくなるし、熟睡もできます。

(関連記事:体を動かそう!さもないと。。。

閉経してエストロゲンの分泌が減るのは自然なこと。体内で子どもを育てる時期が終わったから、育みホルモンが減っただけです。

体調がおかしくなっているのは、エストロゲンが減ったせいではなく、食事や生活習慣が間違っているからです。

それなのに、人為的にエストロゲンを補充したら、子どもではなく、厄介なものが体内で育ってしまいます。

ホルモン補充療法(HRT)は、短期的には体調が改善するようなんですけど、長期的にはエストロゲン過剰でがんになったり胆石になったりするらしいので、できるだけ自然な方法で解決したほうがいいと思います。

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