87歳現役日本人ボディビルダーの食生活
先日、87歳で現役のボディビルダーの方がご自分の食事について話されているインタビュー記事を読み、大変興味深かったので、今日はその内容を紹介したいと思います。
金澤利翼(かなざわ・としすけ)さんという、山口県出身のボディビルダーで、広島県初のトレーニングジムの設立者・会長、広島県ボディビル・フィットネス連盟 理事長をやっていらっしゃる方。テレビにも出演されているようなのでご存じの方も多いのかな?(私はテレビを見ないので、まったく存じ上げなかったのですが...)
次の動画は2022年10月、金澤さんが86歳のときに第68回男子日本ボディビル選手権大会に出場したときのものです。(金澤さんは来週お誕生日が来ると88歳です!)
YouTube: 86歳ボディービルダーが記録更新 見せたいのは筋肉だけじゃない
金澤さんは20歳までは競泳(1500m)をやっていて、その補強として、ボディビルを始められたらしい。
ところが、体作りにはまって、1日6時間のトレーニングを続け、20代で2度ボディビル日本選手権優勝。30代で世界選手権4位。ここで一旦引退され後進の指導に当たられます。
そして、50歳のときに現役にカムバック。日本マスターズで16回優勝。今年17回目の優勝を狙っているそうです。
以下、VITUP!の記事(2024年8月18日付)のインタビュー部分を転載します(太字は転載者=Norah)。
――食生活に注力されているとのことですが、日頃の取り組みを教えてください。
「基本的には50歳から肉、魚、牛乳、ヨーグルトなどを食べていなくて、1日3食、玄米と納豆と味噌汁をベースにしています。ここにプラスで、足りない栄養をサプリで摂る形です。具体的にはプロテインやマルチビタミン、オメガ3脂肪酸などですね。この食生活を死ぬまで貫きたいと思っています」
――その食生活を続ける理由とは?
「胃腸の調子を整えることに重点を置いているからです。私の体感ですけど、50歳を過ぎると内臓が弱っていって、食べたものを上手く消化できなくなってくるんです。そこで思い出したのが、幼少期の地元の食事でした。かつては戦時中でしたし、百姓の一家が多い地域でしたので、農作物中心の質素な食事が日常でした。そういう食生活を送ってきた老人を見ると、とにかく病気にならず、お亡くなりになる時も病気ではなく老衰で逝くんです。それで『健康のヒントは質素な食事にあるのでは』と考え、現在のような食事に切り替えました。それで今も競技を続けられて、優勝を重ねられていますから、自分に合っていたんだと思います」
――2度の全日本チャンピオンに輝いた20代の頃の食事はいかがでしたか。
「若い頃は私もうんと食べました。食事が体をつくると思っていましたから、もちろん肉も食べました。ただ、細かくは考えていなくて、お腹がすいたらとにかく食べるという感じでしたね。大酒飲みではなかったですけど、ビールもそれなりに飲んでいました」
――では現在は、相当大きな方向転換をしたわけですね。
「はい。今は食生活をすごく重視しています。ジャンキーなものはほとんど食べないようにしているので、体のためになるような玄米、納豆、味噌汁をベースということです。できるだけお酒やジュース、お菓子など体に良くないものは食べません。夜更かしもしませんね。そういう努力をしないと、中高年になってからいい体になることは非常に難しいです。ですので、自分なりに徹底しています。ここまでやるのは特殊かもしれませんけど、みなさんも胃腸を労わることはぜひ心がけていただくといいと思います」
先日ある50代ボディビルダーの訃報が流れた際、ボディビルダーというのは意外と不健康な人が多いというコメントを多数見かけました。プロテインやステロイドが体に相当な負担をかけていると...。
このブログでは過去記事(「質素に暮らすロー・ヴィーガン・ボディビルダー」)で米国ラスベガス在住のロー・ヴィーガン・ボディビルダーを取り上げているのですが、彼はステロイドやサプリは一切取らないと言っていました。
金澤さんは、ローフードではないけれど、菜食に近い食事だし(卵は召し上がるそう。プロテインも動物性らしいが...)、夜更かしをしないとか、胃腸をいたわるという姿勢は、このブログの健康法に合致しています。
100歳超えの方々が「肉食」であることを根拠に「長生きしたいなら肉を食え!」的なことをいう人がいますが、100歳超えているような方達の幼少期の食生活は、現在とはまったく違いますよね?
いわゆる粗食で体の土台が作られていて、水や空気もきれいだったろうし、添加物など有害なものを摂取することも少なかったはず。
こういう土台があっての100歳だと思います。(多少の有害物には耐えられる強さがあるのではないでしょうか?)
金澤さんは幼少期、「農作物中心の質素な食事」だったそうなので、体の土台はしっかりされていると思いますが、やはりボディビルのような常人とは違うレベルの体作りを高齢で目指す場合、徹底的に食事にこだわらないとならないのでしょう。
今の中年世代以下は、子ども時代から動物食、添加物たっぷりの加工食品、予防接種や薬やら何やら、毒物への曝露が昔の人とは桁違い。昔の人とは体の土台が違うのです。
土台がガタガタの人たちが体に負担の大きい動物食を続けたらどうなるでしょう?
この答えは今後明らかになっていくのではないでしょうか。
「消化力が落ちた」「内臓が弱っている」と感じている方は、菜食方向に舵を切るのが得策だと思います。
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