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2023年4月14日 (金)

みんな一緒は心地よい世界なのか?

マスクは自由になったはずなのですが、まだまだ多くの人が屋外でもマスクをしています。

人目を気にしてマスクをしている人がほとんどでしょうが、ほぼ全員がマスクをしている社会に容姿面での平等感、安心感を感じて、この覆面社会がいつまでも続いてほしいと願っている人たちも一部いるようです。

自ら全体主義を望んじゃっているんですねぇ...

トーニャさんの本『Your Right To Be Beautiful(あなたが美しくなる権利)』で紹介されていたディストピア小説を思い出しました。

短編ディストピア小説『Facial Justice(直訳すると、容貌の正義)(L.P. Hartley著)の舞台は、核戦争(第三次世界大戦)後の世界。
この世界の独裁者は、民衆の中にある「嫉妬」という感情の撲滅を試みる。
美しい女性は他者にこの有害な感情(嫉妬)をかき立てるとして非難の的になった。
そして、容貌の特権階級を排除するため、美しい「アルファ顔」をもって生まれた者は、整形手術を受けて、平凡な容貌の「ベータ顔」になることが義務付けられた。
この小説の主人公のジェイエルはアルファ顔をもつ美女。
ある女性市民がジェイエルの美しい容貌のせいで不眠になったと容貌平等省に訴え出たことで、ジェイエルは容貌平等化センターでベータ顔に整形しなければならなくなる。
その後まもなくして、「アルファ顔」をもつ者はいなくなったが、この世界の正義の徹底はまだ不十分だった。
「ベータ顔」が美しすぎて目立つようになり、「ガンマ顔」をもつ者たちがみじめな気分を味わうようになったからだ。
新たな抗議運動が始まる。「ベータ顔」を排除せよ!

トーニャさんは、この話を紹介した後、アメリカ社会は、この小説と逆のことが起きていると書いています。メディアが平凡な女性たちに「アルファ顔」になるようにたきつけ、数百万人が美容整形外科に行くようになっていると。

確かに、平等化の基準が「アルファ顔」にあるのか、「ベータ顔」にあるのかの違いだけで、根っこは同じですね。

そして、日本はというと、「マスク顔」が平等化の基準になっています...😞

でも、マスクは健康面でもさまざまな弊害がある上に、社会的にも大多数が顔を隠している社会というのは異様です。この不気味な世界に不安を感じる人だっているんです。私とか。

去年(おととしだったか?)、近所の公園の道幅の狭い自然散策路で、前方からメガネをかけ、マスクをした男性が足早にこちらに向かってくるのが見えました。当時は、公園内でもマスクするように1時間おきにアナウンスが放送されていた時期なので、マスクをしていない私は警戒しました。

そして、すれ違いざまにいきなり「こんにちは~」と言われ、びっくり。

マスクをしている人がマスクをしていない人に声を出してあいさつしてきたのと、メガネとマスクで表情がまったく見えず、何を考えているのか、予想がつかず、まさかそんな感じ良くあいさつしてくれるとは思いもよらなかったので。

マスクって、ほんとーに、コミュニケーションを阻害します。

今週はこの一件と対照的な経験をしました。

うちからちょっと離れた、とある森にひとりでふらっと出かけたとき、マスクをしていない女性が満面の笑みで私に挨拶してきてくれたんです。とても嬉しかったので、私も同じように満面の笑みで挨拶を返しました。

やっぱり、「裸顔」でのコミュニケーションって、いいですね。特に、この挨拶をしてくれた女性は何かキラキラしたエネルギーを出していて、私はこの後とても幸せな気持ちになりました。

さらに、その翌日は父のデイサービスの日で、いつも施設の職員さんが車で迎えに来てくれるのですが、この日初めて会った男性職員さんが、あごマスクにして、挨拶してくれたんです(私がマスクをしていなかったからかもしれませんが...)。顔が見えると、安心します。

顔にはその人の個性がいちばん強く出ると思います。

みんな一緒の個性の見えない世界より、表情豊かな個性のある世界のほうが私は居心地がいいです。

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