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2022年7月15日 (金)

魚に含まれる有害物質のデトックス期間はどのくらい?

魚には重金属など有害物質が含まれていることは既に周知の事実になっています。

菜食を始めて魚を食べなくなったら、こうした有害物質はどのくらいで体外に出ていってくれるのでしょうか?

今日は先々週に引き続き、マイケル・グレガーさんの動画でこの問題を見ていきます。

YouTube: How Long To Detox From Fish Before Pregnancy?

妊娠前、魚のデトックスにはどれくらいの期間が必要か?

妊娠前および妊娠中の母親の魚の摂取量が増加すると、水銀と長鎖オメガ3DHAの両方への曝露も増加する。水銀は胎児の脳の発達に悪影響を与える可能性がある一方、DHAは脳の発達を刺激する可能性があるが、以前にも話したように、研究の結果、水銀の悪影響はDHA(ほとんどの魚種のDHA)の有益な効果を上回ることが分かっている。

食品医薬品局(FDA)および環境保護庁(EPA)は、すべての産婦人科医および小児科医を対象として、魚の水銀の潜在的なリスクについてキャンペーンを行い、周知を図ったが、過去2回の全米調査では、出産可能年齢の女性はその他の年代の女性よりもこの問題についての認識が浅く、知識も少ないという残念な結果となった。

私としては「前」を強調したい。妊娠中だけでなく、妊娠前もという意味で。

水銀は残留するため、妊娠中だけでなく、妊娠前の1年間は汚染された魚の摂取を避けたほうが良さそうだ。

この理由は以下のとおり。

体内における水銀の推定半減期は約2ヶ月(※日本の論文がソースとして提示されています)。研究では被験者に1週間に2サービング(※魚料理の2サービングは1人前程度)のマグロその他の水銀含有量の多い魚を与えたところ、被験者の水銀量が上がり、14週目に魚の摂取を中止したら、徐々にではあるが着実に被験者の水銀量は下がっていった。

Hg_in_blood_and_hair

子供に水銀含有ワクチンを接種させることを気にする母親は多いが、妊娠中に最長1週間、魚を1サービング食べただけで、生まれた子どもは、水銀含有ワクチンを6回接種した場合よりも多い水銀を体内にもっていることが最近のデータに示されている。

水銀の半減期は2か月だが、魚の接種を中止すれば、1年以内に、水銀を99%近く解毒できる。

しかし、魚には他の産業汚染物質も含まれており、人体から排出されるまでにもっと時間がかかるものもある。

特定のダイオキシン、PCBおよびDDT代謝物の半減期は10年と長く、99%の解毒となると、120年かかる可能性があり、長すぎて初産をここまで待つことはできないだろう。

上記の他の汚染物質を摂取するとどうなるのか?

高濃度の産業汚染物質は、糖尿病の確率が38倍になることと関連している。これは喫煙と肺がんと同じぐらい強い関連性がある。

糖尿病は肥満と関連するものじゃないのか?

これらは脂溶性の汚染物質なので、太れば太るほど、糖尿病のリスクに関連する残留性有機汚染物質をより多く体内に保持し、その毒性が高まる可能性がある。

つまり、脂肪を蓄えている肥満者は、こうした化学物質も蓄えているという恐ろしい可能性が示唆されている。

腹回りの贅肉には、有害廃棄物処分場のように、汚染物質が残留している可能性があるということだ。

(関連記事:脂肪とは

汚染物質は単に動物性食品消費の指標といえるかもしれない。糖尿病のリスクが非常に高いのはそれが理由だろう。

化学工場の労働者や有害廃棄物に曝露した人でないかぎり、残留性有機汚染物質の90%以上は動物性食品由来だからだ。

(関連記事:動物性脂肪と糖尿病

実際、米国では、1週間に魚を1サービング摂取するごとに、糖尿病のリスクが5%上昇する。

この数字が意味するのは、魚の摂取は赤身肉よりも約80%深刻ということだ。

体に悪いと思っていても、魚が好きでやめられないという人もいると思いますが、意外とやめてみると大丈夫かもしれないです。

私も最初はかなり気合いが必要でしたが、慣れてきたら、特に食べたいとも思わなくなったので。

過去記事(ローヴィーガン離乳食)で紹介したファビオラさんは、ペスカタリアン(魚も食べる菜食)だったのが、妊娠1年前にヴィーガンになったということなので、魚の水銀については上記の研究結果に照らすと、ぎりぎりセーフですね。

ま、魚を食べなくても、水銀は体の中に入っちゃうんですけどね。。。

私が最後に魚を食べたのは、9年前に町内会の当番の最後の会合で出された寿司(断れなかった...)、あと、鰹だしは1年前の旅行中にそばを食べたときのつゆぐらいで、一般的な日本人と比べたら、魚の摂取量はかなり少ないですが、昨年11月に受けた毛髪ミネラル検査では、水銀は少なめとはいえ、ゼロではありませんでした。

気をつけていても重金属はいろいろなルートで体内に入り込んでくるので、気をつけても無駄のように感じるかもしれませんが、有害なものは多いより少ないほうがいいわけで、ノイローゼにならない程度に気にしたほうがいいと思います。

特に、昨今は産婦人科医が毒物の注射を妊婦に勧めるという狂った世の中なので、正しい知識を身に付けて、自衛していくしかないでしょう。

重金属のデトックスについては、備えあれば憂いなし(有害物質を2日で解毒?)を参照してください。

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