ジュースは繊維がないだけではない

去年「ジュース派？それともスムージー派？」という記事で私はジュース派であると書いたのですが、ここ最近、やたら忙しくて、ジュースを絞る気になれず、手軽に作れるグリーンスムージー（ブレンドサラダ）ばかり作っています。

ジュースを作らなきゃ～と思いつつ作れない罪悪感を払拭すべく、今日は、スムージー派のマーカスさんお勧めの動画を紹介します。

YouTube: Juicing Removes More Than Just Fiber

この動画では、マイケル・グレガーさん（菜食を推奨するアメリカ人医師）が繊維を摂取することの重要性について、栄養素の観点から解説しています。

ハーバード大学の研究によると、ブルーベリー、ブドウ、リンゴなどの果物全体の摂取は、2型糖尿病のリスクの低下と有意に関連しており、フルーツジュースの摂取量の増加はリスクの上昇と関係していた。

果物を丸ごと食べることと、フルーツジュースを飲むこととでは、大きな違いがある。

リンゴを食べた場合、リンゴジュースを飲んだときよりもコレステロール値が下がるが、少量の繊維を残したもの（濁ったリンゴジュース）の場合には、結果が変わってくる。

かつて、繊維は便通を促進する、単なる増量剤と考えられていた。

消化しにくいプラスチック粒子を摂取しても同じ緩下剤効果が得られる。薄切りにしたポリビニル管をスプーン2杯分食べれば、便の量、便通の頻度、便の硬さが上昇する。

当時、繊維は皆同じように不活性で難消化性の物質と見なされていた。

しかし、今では、腸内細菌が繊維を消化し、それによって短鎖脂肪酸が生成されることが分かっている。短鎖脂肪酸には、悪玉菌の増殖抑制、ミネラルの吸収増進など、様々な健康促進効果がある。例えば、短鎖脂肪酸を実験的にヒトの直腸に注入した場合、カルシウムの吸収を刺激する。ティーンエイジャーにタマネギ、アスパラガス、バナナなどの食品に自然に含まれる繊維を与えれば、骨密度の改善が期待できるということだ。

また、人体内にいる善玉菌は繊維を使って腸の構造や機能を正常な状態に維持し、下痢を予防・緩和し、結腸内を刺激して血流量を5倍まで高め、水分や電解質の吸収も促進する。

ヒトの結腸の内側を覆っている細胞は主に酪酸塩を燃料にしており、酪酸塩は善玉菌が繊維から作り出す。つまり、ヒトと善玉菌は、食べ物を与えると同時に与えられる関係にある。

丸ごとの果物とフルーツジュースとの違いが繊維だけなら、取り除いた繊維を再び戻す、あるいは、オオバコの繊維を添加すれば良いのではないか。どうしてジュース業界はそうしないのか。繊維を添加したジュースと、丸ごとの果物は同じではないのか。

果物や野菜をジュースにした場合、繊維以外のものもたくさん除去される。繊維に結合している栄養素がすべて取り除かれてしまうのだ。

1980年代の研究では、2種類の方法を使って、キャロブに含まれるものの量を確認し、違いが認められた。

繊維ではなく、ファイトニュートリエント（植物性栄養素）の一種に分類され、数多くの健康促進効果があると考えられている、抽出不可能なポリフェノールの量に約20%の差が出たのだ。

植物内の食物繊維に関連する効果は、繊維に付着しているこのようなポリフェノールの存在による可能性があり、注目すべき点だと思われる。

抽出不可能なポリフェノールは無視されがちだが、食物ポリフェノールの大部分は抽出不可能なポリフェノールである。

植物に含まれるポリフェノールの大半は繊維に固定されており、結腸までそのまま運ばれ、結腸で初めて善玉菌によって繊維から解放され、体内に吸収できるようになる。

果物や野菜に含まれるファイトニュートリエントは実は氷山の一角に過ぎないのかもしれない。

う～ん、こう言われちゃうと、スムージー派に転向したくなっちゃいます。

ジュースの日も果物を食べたりサラダを食べたりして繊維は取っていましたが、ジュースの絞りかすって、結構な量が出るのですよね。

あそこに貴重な栄養素が残ってしまっていたのだろうか？

去年の秋から有機野菜の宅配サービスの利用を再開し、農薬問題は少し軽減された（はずな）ので、このままスムージー中心で行くかな？

今後、何か体調や見た目に違いが出てきたら、また改めて記事にしたいと思います。