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2022年5月 6日 (金)

人体における酸性とアルカリ性(その2)

今日も引き続き ↓ の動画の内容を見ていきたいと思います(5:29~)

YouTube: The ALKALINE MYTH and HYPE- The Acid-Alkaline Truth EXPOSED

ジェームズ:体内にはpHを維持するための仕組みが何重にも設けられているので、アシドーシス(過度に酸性に傾いた状態)およびアルカローシス(過度にアルカリ性に傾いた状態)になるのはどちらも非常に稀だ。体は酸性よりアルカリ性に対応することのほうが少ないので、体にとっては酸性よりアルカリ性のほうが危険。人間はアルカリ性でも酸性でも死に至る可能性があるが、アルカリ性のほうが酸性よりも危険な状態。ただ、前述のとおり、どちらも非常に稀な状態だ。例えば、不凍液を飲むと、アシドーシスになる。COPD(慢性閉塞性肺疾患)があれば過換気によってややアシドーシス気味になるし、糖尿病性ケトアシドーシスなることもあるが、これらは非常に稀なケースだ。アルカローシスの例としては、制酸剤を牛乳と一緒に飲んだときになるミルク・アルカリ症候群(※)が挙げられる。これは極めて危険な状態。

※牛乳(ミルク)の大量摂取と共にアルカリ(炭酸カルシウムなど)を同時に摂取したことが原因で高カルシウム血症が発生した状態

人間には諸々の理由により胃酸が必要なのだが、アルカリ性のもの(アルカリ水、ベーキングソーダ(重曹)etc.)を飲むと、胃酸が弱められてしまう。代替医療やホリスティック医療の分野の人たちはTums(アメリカで販売されている制酸薬)は医薬品だから体(胃酸)に悪いという。でも、アルカリ水も重曹も体にとっては同じ作用を及ぼすのだ。さらに、重曹だと、摂取するナトリウム量が多くなる。

マーカス:pH試験紙を使って尿の状態を調べている人たちがいるけど、体から排出されたものを調べても、体内の状況は正反対の状態になっている可能性もあるよね?

ジェームズ:尿のpHや唾液のpHは、血液のpHを反映しているわけではない。ある食べ物を食べようと考えただけで唾液のpHが変わる。これから入ってくるものに備えて体が調整を行っているんだ。

マーカス:体の中でいちばん不潔なのは口内だと思っている。口内が酸性だと歯が溶けてしまうので、アルカリ性になっているんだよね?

ジェームズ:口内には酸を産生する細菌がいるが、唾液がその産生された酸を中和している。(関連記事:ウォーターピック)。口内のpHを調べて酸性だったとしたら、その酸を産生する細菌がいたということだが、ハミガキをしてそれらの細菌を除去してしまうと、pHが上がる。

マーカス:外界と接触する部位(皮膚、鼻腔、消化管、膣など)は酸性でなければ、病原菌から体を守れないないよね?

ジェームズ:酸が病原菌から体を守っている。病院では以前手を洗ってばかりいた。そうしたら、感染症への感染率が上昇したんだ。皮膚がアルカリ性に傾くと、皮膚がひび割れて、そこで病原菌がさらに増える。

マーカス:石けんはアルカリ性だよね?肌(皮膚)を洗うのに適しているのは酸性のもの?

ジェームズ:そうだね。それか、石けんを使うなら、クエン酸スプレーを作るという方法もある。クエン酸は1ポンド(約450g)2ドルで買えるので、それを買って、薄いクエン酸溶液を作り、シャワーの後に体や頭にスプレーするといい。髪も弱酸性なので、クエン酸スプレーをすれば、髪の乾燥や傷みを防げる。

マーカス:やっぱり抜け毛や髪の乾燥はこういうことが原因なのかな?

ジェームズ:(抜け毛や髪の乾燥の)原因はたくさんあるけど、シャンプーは大きな要因だね。ただ、髪の乾燥は甲状腺機能低下症の兆候でもある。

マーカス:酸は髪の健康に役立つ?

ジェームズ:そうだね。酸は髪を健康にする。アルカリで髪が損傷すると、根元から抜けるのではなく、脆くなって途中で切れてしまう。皮膚と同じ。

マーカス:アップルサイダービネガーで全身を洗うというのはどう思う?

(関連記事:バスタイムにもアップルサイダービネガー

ジェームズ:あの匂いが好きなら、いいんじゃない?クエン酸の良いところは匂いが残らないこと。スプレーするだけなので、手早く済ませられるしね。もうひとつアドバイスしておくと、世界でいちばん安全なデオドラント(体臭防止剤)はライム果汁だよ。アンモニアを中和するし、細菌を全滅させることもできる。市販のデオドラント製品よりはるかに優れているよ。でも、ライム果汁は制汗剤にはならない。体臭防止効果だけ。(関連記事:体臭の主な原因は肉とアルコール

マーカスさんが口を酸っぱくして「アルカリ水を飲むな!」と言い続けているのは、アルカリが胃の酸を中和してしまうからなんですね。

今回の部分で面白かったのは、代替医療やホリスティック医療系の人たちが、市販の胃薬は否定しているのに、アルカリ水や重曹はオッケーというところ。イメージ的にはナチュラルだけど、作用はおんなじという。。。💦

また、食べ物のことを考えただけで唾液のpHが変わると聞いて、そういえば、昔、梅干しのことを考えただけで、口の中に異変が起きたことを思い出しました。実際に食べなくても、頭で考えただけで、反応しちゃうって、すごい仕組みですよね。

アップルサイダービネガーは、過去記事にも書いたとおり、肌は喜ぶのだけど、匂いがきついのが難ですね。

その点、クエン酸は無臭なので、確かに便利です。

今日の内容は動画の最初の10分ぐらいまでなんで、前回と今回で全体の3分の1。まだまだ続きます。

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