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2022年5月13日 (金)

人体における酸性とアルカリ性(その3)

今日も引き続き ↓ の動画の内容を見ていきたいと思います(10:35~)

YouTube: The ALKALINE MYTH and HYPE- The Acid-Alkaline Truth EXPOSED

マーカス:もう1つ興味深いのは、アルカリは成長を促し、酸は殺すという性質があること。例えば、女性の膣は通常は酸性で、膣内を酸で洗浄している。男性の精液はアルカリ性。あの小さいチョロチョロ動き回る精子は、膣内の酸に殺されないよう、精液のアルカリ性の中で必死に生き続けようとしている。(酸とアルカリの性質については)説明するまでもない。感覚で分かるよ。

アルカリ信奉者たちが「科学的証拠があるんだ!」「著作も出ている!」などと言いながら、僕らみたいな意見を否定しようとする。でも、訴訟を調べていて分かったのは、自分が信じていることの正当性を証明する証拠は、何を信じようと、必ず見つかるってこと。科学者たちが自分たちの実験結果を並べ立てて「アルカリが最良の策だ」と強い調子で断言するなんてことは簡単にできる。

もう僕はほとんど科学を信じていない。自分の感覚(判断力)を信じるようになっている。自然の中では、人間もほかの生物と同様、土のついたニンジンなんかを食べたりするけど、そこには細菌などがいろいろ付いていて、それらも取り込むことになる。でも、胃酸がこうした細菌を殺菌(中和)する。胃酸は食べ物を分解するだけじゃない。防護壁の役割を果たしている。

それなのに、現代人はストレスや食べ物などのせいで胃酸の力が非常に弱くなっている。胃酸の殺菌力が弱まっているために、細菌が胃酸の防護壁を突破できてしまう。

このことは、ヘリコバクター・ピロリ(ピロリ菌)の例からもよく分かる。ピロリ菌は胃壁を食い荒らし、アンモニアを作り出す。なんで細菌がアンモニアを作り出すのかって? アンモニアは強アルカリ性(アルカリ熱傷が起きるほど)。アルカリ性の環境で生き残りたいんだよ。だから、アルカリ性のものを体内に入れたら、こうした細菌にエサを与えることになり、奴らは大喜びだ。

ジェームズ:前にも話したけど、体内ではpHを調整するために、骨の脱灰(demineralization:生物の硬組織からカルシウム塩の結晶が溶出する現象)が行われる。これは体にとっては本当に最後の手段。体にはpHを維持するための仕組みが何重にも設けられている。

pHのバランスを取るための最初の手段は、呼吸だ。体が過度に酸性に傾くと、呼吸数が増える。二酸化炭素を吐き出して、炭酸を減らす。反対に、過度にアルカリ性に傾くと、呼吸がゆっくりになり、二酸化炭素を増やす。

呼吸以外のpH調整手段には、腎臓からの水素イオンの分泌や膵臓からの重炭酸塩の分泌などがある。

レモン果汁を飲むと、アルカリ化する。レモン果汁は酸性だけど、アルカリ化作用がある。コーヒーでもなんでも摂取すれば、アルカリ化作用がある。同じ原理だ。

酸を取ると、胃の酸性度が一定のレベルまで達し、その内容物が腸に排出されると、膵臓は重炭酸塩を分泌して酸を中和し、酸による腸の損傷が起きないようにする(アルカリ反応)。これは何を摂取しても同じ。ステーキでもレモン果汁でもニンジンでもなんでもアルカリ反応が起きる。

マーカス:「アルカリ食品を摂取しろってこと? ローフードや青菜が体に良いのはアルカリ性だから?」という質問がよく来るけど、こういう質問をする人たちは、アルカリ水を飲むことと、セロリやホウレンソウを食べることを同列に考えている。

ジェームズ:それはまったく違う。酸のバッファーとなるキレートされたミネラルと、苛性の水酸化物とでは話がまったく違う。

アルカリ水を作るには、鉱水を使わなければならない。HとOHを分離させ、Hが酸を、OHが水酸化物を作る。水酸化物はミネラル(鉱物)と結合し、水酸化カルシウムや水酸化マグネシウムになる。水酸化物はどれも体にとっては非常に有害だ。水酸化物は胃酸を中和してしまう。胃酸が中和されても、また作ればいいじゃないかという人もいるけど、そうはいかない。

ビタミンB6、B12、葉酸など、胃酸を作る栄養素を吸収するには酸が必要だ(メチル化プロセスの一環)。胃酸からのメチル化のために栄養素を吸収するには、胃酸が十分になければならない。だから、常に胃酸を中和し続けてしまうと、長期的には、胃酸の産生を阻害することになる。

精液がアルカリ性だとか、ピロリ菌がアンモニアを出しているとか、勉強不足でこの動画を見るまで全然知らなかったのですが、あらためて説明されると、「なるほど!」と思います。

でも、上記のとおり、「エビデンス(証拠)」って見つけようと思えば、どちらサイドであっても、見つけられるのですよね。

酸とアルカリの話だけでなく、菜食と肉食(雑食)、生食と加熱食なども、その気になれば、どちら側のエビデンスも見つかるでしょう。

マーカスさんが動画内で "common sense"(コモンセンス)と何度か言っています。

コモンセンスは日本語でよく「常識」と訳されていますが、上記の話で「常識」と訳してしまうと、「?」という感じです(一般的な意見を否定した後、その一般的な意見が間違っていることはコモンセンスで分かると言っているので)。

英語のコモンセンスは、日本語にしづらいのですが、人生経験に基づく思慮分別や感覚みたいなものを指すようなので、ここではとりあえず、「感覚(判断力)」としました。

頭でゴチャゴチャ考えず、素の感覚で判断するのが正解への近道かもしれませんね。

今回でようやく動画の半分(15分ぐらい)。まだまだ続きます(笑)

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