鉄分サプリは不要
鉄分が不足すると貧血になるとか、鉄分を補給するにはほうれんそうが良いとか、巷ではいろいろな情報が飛び交っていますが、今日はマーカスさんの観点から鉄について見ていきます。
YouTube: IRON_ You May Not be Low! A Fun video by Markus Rothkranz
みんな「何から鉄を取ったらいい?」って聞いてくる。
多くの人が鉄分サプリメントを取っているけれど、鉄はほとんどあらゆるものに含まれている。
君もおそらく十分に摂取しているはず。
ただ、その吸収が適切に行われていないのかもしれない。
鉄がどういう働きをするか知っている?
タンパク質や銅と結合してヘモグロビンを生成し、このヘモグロビンが体内に酸素を運ぶ。
鉄が不足すると、倦怠感、毛髪の乾燥、明瞭な思考力の喪失、筋力低下、貧血となる。
鉄は免疫力を強化し、傷の治癒を促進する。
避妊薬を服用している女性や妊婦に重要。
髪の色を保ち、目を輝かせ、強い体を作る。
過剰な鉄は体にとって有害だってこと、知ってた?
未結合の遊離鉄は強力な酸化促進剤で、極めて有毒なものとなりうるんだ。
鉄過剰症になると、癌、心臓病、糖尿病、関節炎、腺の機能不全につながる。
大抵の人は体内に十分以上の鉄がある。
ああ、でも、検査で鉄の数値が低いと言われたって?
それはね、体内に鉄が十分にないという意味じゃないよ。
吸収が適切に行われていないか、漏出しているということなんだ。
鉄の吸収を阻害するものは数多くある。
例えば、食べ物に含まれるカルシウムは、鉄の吸収を妨げる。
シュウ酸塩(ケール、ほうれんそうなど)やフィチン酸塩も同様。
だから、通説とは反対に、ほうれんそうは鉄の供給源としては優秀なものではない。
ほうれんそうに含まれるシュウ酸は多くの鉄と結合し、使用不能にしてしまう。
アスコルビン酸(一般にビタミンCと呼ばれている工場で作られた安価な白い粉末状の分離物)は鉄の吸収を阻害する。
一方、植物に含まれているビタミンCは鉄分の吸収を高め、貧血の改善に役立つので、植物性のビタミンCを食事の際に取ること。
一部の食品に含まれる酸も、さまざまなミネラルの吸収を促進する。
コーヒーやお茶(紅茶・緑茶など)に含まれるタンニンは鉄の吸収を阻害するので、食事の際にコーヒーやお茶を飲まないように。
アップル・サイダー・ビネガー(非加熱のリンゴ酢)のような酸は消化や吸収を促進する。
高齢者は効率的に鉄分を排出できなくなっているので、鉄分過剰状態になっている。
過剰な鉄は特定の細菌のエサとなり、酸化による損傷を促進し、便秘を引き起こすため、体にとっては困りものだ。
特に、男性と閉経後の女性は、効率的に過剰な鉄分を体外に排出する方法がないため、非常にリスクが高くなる。
高齢者が鉄分欠乏症である場合、内出血や溶血性貧血が原因かもしれない。
このための検査としては、血便の有無を調べる。
内出血の原因としてよくあるのは、イブプロフェンなどの非ステロイド抗炎症薬の使用だ。
他の原因としては寄生虫やイースト菌が挙げられる。
寄生虫は鉄が大好き!
そして、イースト菌はグルテン(小麦粉食品)、糖、パンなどから真菌に変わり、腸壁に穴を開けてリーキーガット、潰瘍性大腸炎、クローン病、過敏性腸症候群(IBS)を引き起こす。
しかし、最大の原因は胃酸の酸度が低くなっていることだ。胃酸はミネラルやビタミンの吸収に必要なのだが、40歳から年を追うごとに減少し、年を取れば取るほど酸度が低下する。
では、鉄を含むものは何か?
鉄は様々なものに含まれている。
ほぼすべての果物、青菜、ナッツ(クルミ、ピスタチオ、ココナッツ、ブラジルナッツ)、野菜。玉ねぎやにんにくにも鉄分が含まれている。もちろんビートの根にも。
紅藻類などの海藻はほうれんそうの10倍の鉄分を含み、吸収性が高いってこと、知ってた?
ハーブは自然な植物性の鉄の供給源として素晴らしいものが多い。
例えば、イラクサの葉は、アルファルファ、タンポポ、ごぼう、イエロードック(ナガバギシギシ)、クレソンと並んで、便秘にならない鉄を供給してくれる。
これらはすべて、僕のグリーン・フォーミュラ(Green Formula:マーカスさんが販売しているサプリ)に含まれており、僕個人もマルチビタミン剤として取っている。
でも、グリーン・フォーミュラをわざわざ買わなくても、自分で採集すればいい。
例えば、タンポポの葉やイラクサを摘んできて、たくさん食べればいいんだよ。
鉄分が不足している場合、単純に補給すればいいのだろうか?
穴の空いた風船にせっせと空気を送り込んで膨らませようとしてもムダだよね?
いちばん良いのは、穴を見つけてふさぐことだ。
君は食事から十分な鉄分を摂取しているはずだから、鉄分不足だとしたら、原因は次のどちらかだ。
1. 漏出している(潰瘍、リーキーガットなど)
2. 吸収できていない(胃酸の酸度の低下)
どちらも主な原因はストレス、副腎機能のバーンアウト(燃え尽き)、睡眠不足。
人間はヒーリング・ホルモン(成長ホルモン)が10時から2時までの間に放出されるので、10時までに眠りに就き、このホルモンの恩恵にあずかる必要がある。
それなのに、夜更かしして翌日、目の下にクマをつくっている人が多い。
もちろん、金銭問題、人間関係、その他の人生における欲求不満も慢性的ストレスを作り出し、適切な胃酸、睡眠、ホルモンの分泌などが妨げられることになる。
僕がナイト・フォーミュラ(Night Rebuild Formula:マーカスさんが販売しているサプリ)を作ったのはこのためだ。
胃酸のためには毎食、酸(アップル・サイダー・ビネガー、レモン、ライムなど)を摂取するのも良い。
また、胃酸には、ビタミンB複合体(グリーン・フォーミュラにふんだんに含まれている)、海塩、亜鉛(食事と一緒に50 mg。食事と一緒に取らないと吐き気を催す)、クレソン、エンダイブ、タンポポなどの苦味のあるハーブも必要。
苦ければ苦いほど、胃酸や消化が助けられ、より多くの鉄分を活用できるようになる。
だから、甘いものは少なく、苦いグリーン(濃い緑の葉物)をたくさん取ること!
食品の中でりんごがいちばん鉄分の吸収を促進する。
りんごのジュースではなく、りんごをそのまま食べること!
酸っぱい青りんごには特にリンゴ酸が豊富に含まれている。
そして、屋外に出て日に当たること!
日光は血液中の鉄の量を増やし、鉄の吸収を促進し、小麦色の肌にしてくれる。
貧血だから鉄のサプリを取っている、なんて話をよく聞きますが、あれ、危険ですね。
摂取量を増やすより、まず吸収できない体、漏れ出してしまう体をなんとかしないと。。。
カルシウムやビタミンC(アスコルビン酸)のサプリも有害だったりするので、サプリ全般、慎重になるべきかもしれません。
現在私が毎日取っているサプリはマグネシウム(Natural Calm)だけです。
もう20年近く医者にかかっておらず、検査も受けていないので、実際の数値はよく分かりませんが、病気知らずで元気に過ごせているので、食事その他の生活習慣に気をつけていれば、そんなにサプリは必要ないかなと思っています。
【追記:2021.11.23】
私は体内に十分以上の鉄があるようです(毛髪ミネラル検査で判明)。
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