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2018年7月 6日 (金)

人間の本来の食性

人間は雑食である(肉も食べる)と主張する人たちの根拠として、よく狩猟採集時代の食事が挙げられます。そして、パレオダイエットなる食事法も広められたりしています。

人間の食性として、肉も食べるのが自然の姿なのでしょうか?

今日は先日の記事(「卵とコリンと癌」)で取り上げた医学博士マイケル・グレガーさん(NutritionFacts.org)が解説する、次の動画を参考にしながら考えてみたいと思います。

YouTube: The Problem With the Paleo Diet Argument

動画の概要

  • パレオダイエットでは、人間の慢性的な疾患は、石器時代(約200万年前)の進化の過程で人間が食べていたものと、現在我々が食べているものとのズレから生じたものであり、狩猟採集型の食事(赤身肉、果物、野菜、木の実)への回帰を主張している
  • 人間の栄養要件が先史時代に確立されたと仮定することは理にかなっているが、なぜ200万年前を基準としなくてはいけないのか
  • 約2,000万年に渡って、人間はその最終祖先である類人猿から進化を遂げてきており、この最終祖先が存在していた時期に、栄養要件と消化生理が定められたため、先史時代の最後の時期である狩猟採集時代の影響はおそらくほとんどないだろう
  • 進化の過程の最初の90%の時期、95%以上植物を食べるということで落ち着いていた
  • 人間が心臓病に非常にかかりやすいのはこのためだ
  • 人類の進化の過程の大半において、コレステロールは、食事の中にほとんど含まれていなかったと考えられる
  • ベーコン、バター、トランス脂肪は含まれておらず、大量の繊維を食べており、食物繊維はコレステロールを体外に排出する
  • 人体は一定量のコレステロールを必要としているので、食物繊維によって体外に排出されるというのは問題のようにも思えるが、人体はコレステロールを作り出す能力のみならず、コレステロールを貯蔵し、再利用する能力も進化により獲得した
  • 人体をコレステロール貯蔵機と考えれば、ベーコン、卵、チーズ、鶏肉、豚肉、ペストリーの現代世界で、動脈閉塞による心臓病が死因第1位となるのも当然である
  • 人類の進化の過程の90%において身に付けた適応力(食事の中にコレステロールがほとんど含まれていなかったため、コレステロールを何が何でも保持するという能力)は、現代では「不適応力」であり、動脈閉塞につながる重荷となってしまっている
  • American Journal of Cardiology(心臓学に関するアメリカの専門誌)の編集長が25年前に述べたとおり、肉食動物は脂肪やコレステロールをどれだけ食べても、アテローム性動脈硬化症を発症することはない
  • イヌに卵500個相当のコレステロールを与えたとしても、イヌは平気な顔で尻尾を振っているだろう
  • イヌの体は、過剰なコレステロールを食べ、その過剰なコレステロールを排出することに慣れている
  • 反対に、植物を中心とした食事を取ることに適応してきた動物の場合は、そのような過剰なコレステロールの何分の1かで数ヶ月以内に動脈が詰まりはじめる
  • 最後の10%(旧石器時代)で肉食にもっと適応できなかったのはなぜなのか
  • 人類には過剰な飽和脂肪とコレステロールに慣れる期間として200万年近くあったが、先史時代の人類は、心臓病になるような年齢まで生きることができなかった
  • 平均寿命が25年であれば、再生産年齢まで、餓死することなく、生き延びるための遺伝子が子孫に受け継がれていく
  • 遺伝子が受け継がれる思春期までしか生き延びる必要がないのであれば、慢性病の脅威への対抗策を進化させる必要はない
  • 老年期に慢性病のない人々を探すのに、100万年前に遡る必要はない
  • 20世紀において、アフリカの農村部の伝導病院のネットワークにより、冠動脈疾患が(心臓疾患だけでなく、高血圧、脳卒中、糖尿病、一般的ながん等も)実質上皆無であることが確認された
  • 中国やアフリカの農村部の人々は、ほぼ植物性の食物のみを取っていた
  • 植物中心の食事は心臓病を予防するだけでなく、患者の過半数の心臓病を回復に向かわせることができることを証明した
  • これまでにこのようなことを証明した食事法は他にない

                                          ◇  ◇  ◇

大量のコレステロールに対処できないというのは、肉食に向いていない証拠ですよね。

加熱調理で寄生虫やバクテリアの問題は解決できても、飽和脂肪やコレステロールの問題は依然として残りますし。。。(詳細は「加熱調理の歴史」参照)

原始人というと、棍棒を持ってマンモスを追いかけているイメージがありますが、植物が十分に確保できなかった地域や時代限定であり、植物が豊富にあった地域や時代では、わざわざ動物を食べる必要はなかったのでしょう。

また、過去記事(「進化論と創造論と人間の寿命の変化」)に書いたとおり、人間は猿から進化したのではなく、もともと人間としてエデンの園に誕生したという説もありますが、進化論でも創造論でも、「動物食は人体に適していないので、食べれば老化が促進され、病気になる」という事実は変わりません。

人間は雑食ではないと思います。

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