シュールな季節
1995年豪米合作映画『ベイブ(Babe)』では、農場の動物たちが自分たちの観点から人間や人間の習慣についてコメントしているのが面白いです。
YouTube: Babe (3/9) Movie CLIP - Christmas Means Carnage (1995) HD
[0:08] アヒルのセリフ
Christmas.
(クリスマス)
Christmas dinner, yeah.
(クリスマス・ディナー、ああ)
Dinner means death.
(ディナーとは死)
Death means carnage!
(死とは大虐殺!)
Christmas means carnage!!
(クリスマスとは大虐殺だ!!)[0:50] 羊のセリフ
Eatin' Pigs.
(豚を食べるって)
Blaah, barbarians!
(ケッ、野蛮人め!)
この映画で農場主のホゲットを演じているジェームズ・クロムウェル(James Cromwell)は1970年代からベジタリアンで、ベイブの撮影中にヴィーガンになり、撮影終了後には、動物の倫理的扱いを求める人々の会(People for the Ethical Treatment of Animals: PETA)の活動に関わるようになったそう。
この映画は、動物の気持ちがよく描かれているので、出演者だけでなく、観客の中にもこの映画をきっかけにヴィーガンになった人が結構いるのではないでしょうか。
YouTube: Babe (1/9) Movie CLIP - Babe's New Beginning (1995) HD
こちらは、子豚のベイブが農場に引き取られてきたときのシーン。
[0:17] ベイブを見た子犬と母犬の会話
子犬: What is it, Mom?
(ママ、あれ何?)母犬: That's a pig.
(豚よ)子犬: They'll eat him when he's big enough.
(あいつが大きくなったら、人間たちはあいつを食べるんだ)子犬: Will they eat us when we're big enough?
(僕たちも大きくなったら、食べられちゃうの?)母犬: Good heavens, no!
(そんなことあるわけないでしょ!)The bosses only eat stupid animals like sheep and ducks and chickens.
(ご主人たちが食べるのは、羊やアヒル、鶏などの馬鹿な動物だけよ)
母犬のセリフ、動物食を肯定する人たちの常套句ですね。知的な動物を食べてはいけないけど、それ以外の動物は殺して食べてもいいって。
この母犬は、ベイブと交流するうちに強い絆が生まれ、考え方が変わっていくんですが、人間も、いろいろなことに気付くと、動物を食べることがいかに馬鹿げているかが分かってくると思います。
動物を劣悪な飼育環境で虐待し、あげくに屠殺するのは、もちろん非人道的。即刻やめたほうがいいです。
けれども、問題は、それ以前に、人間は動物を食べる必要がなく、不要なものを食べると病気になるってこと。
人間の食性に合わないものをわざわざ手間暇かけて育て、殺し、売り買いし、調理し、食べ、病気になる。
この壮大な無駄。
最近は日本でもブラックフライデーとかいって、11月辺りからクリスマス商戦が始まるようですが、日本のキリスト教徒は全人口の1%。宗教色のない完全な商業主義的クリスマス。商魂たくましすぎ。
そして、日本でクリスマスと言えば、クリスマスケーキ(乳製品と小麦粉と砂糖)とチキン(肉)。
大勢が病気と老化の素(もと)を喜び勇んで買い求める、シュールな季節です。
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![]() ベイブ [ ジェームズ・クロムウェル ]
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コメント
こんにちは。
いつも楽しくブログを読ませていただいております。
初コメント失礼しますm(_ _)m
私も全く同感です。
今の世の中は狂ってますよね。
この季節、沢山の動物が犠牲になると思うと胸が苦しいです。
でも、そのような考えを持つ人が自分だけじゃないと知れて、希望が持てました。
私はローに片足突っ込んでいるビーガンなのですが、周りに同じような人は誰もいなくて、宗教扱いされている始末なので…泣😥
ベイブという映画は初めて知ったのですが、今度観てみようと思います。
またお邪魔します‼
投稿: gin | 2017年12月 2日 (土) 12時42分
★ ginさん
こんにちは。
初コメント、そしていつも読んでくださっているとのこと、
ありがとうございます!
ヴィーガンに対する偏見、すごいですよね~
狂っている人が多数派だと、まともなほうが狂っているように見えちゃうのでしょうね。。。
ベイブは古い映画ですが、子供から大人まで楽しめる名作です。
機会があったら、是非いちど観てみてください。
今後ともよろしくお願いします。
投稿: ginさんへ | 2017年12月 2日 (土) 14時35分