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2016年4月 8日 (金)

塩とむくみ

健康志向の人であれば、精製塩(食卓塩)は当たり前のように避けていると思います。

では、岩塩や海塩などの自然塩はどうでしょう。

ローフード界では、ざっくり分けると、ケルト塩などの摂取はOKとするグループと、塩は一切摂らないほうがいいとするグループの2つに分かれます。

トーニャさんは後者で、私も今のところ、その考え方に与(くみ)しています。

"Your Right To Be Beautiful"では、1930年にマハトマ・ガンジーと彼の支持者が行った、イギリス植民地政府に対する抗議行動、塩の行進のことが言及されています。

当時、インドの人々は、イングランドの30倍という重い税負担に苦しんでいました。独立運動家たちは、塩税に着目し、抗議行動としてこの塩の行進を行いました。

ここで興味深いのは、ガンジー自身が塩を一切摂っていなかったということです。この行進中はもとより、その前も6年以上、塩にまったく触れていなかったらしい。行進の最終目的地の海岸で、勝利宣言として象徴的に、泥と塩の塊を掲げたようですが…。

このときガンジーは60歳。インドの焼け付くような太陽の下、25日間、約380kmの行程をいちども馬に乗ることなく、自らの足で歩ききったそう。

6年以上塩断ちしていたにもかかわらず(あるいは、塩断ちしていたから?)、ガンジーは相当健康だったということですね。

トーニャさんは、塩については、ナチュラル・ハイジーンの考え方に近いようです。

(ナチュラル・ハイジーンの塩についての見解は、過去記事「海塩を摂取しても大丈夫なのか」、「塩神話に対するナチュハイ的考察」、「塩神話に対するナチュハイ的考察: 補足」をご参照ください。)

ナチュラル・ハイジーンでは、体に必要なのは、青果物などに含まれる、有機のナトリウムであって、無機の塩化ナトリウム(NaCl)は人体にとって有害であり、一切不要とされています。

日本は世界の中でも、塩の摂取量が非常に多い国なので、こういう土地で生まれ育った人にとって、塩が有害なんて話は、にわかに信じがたいと思いますし、私自身も、このブログを始める前(2009年頃)までは、相当な塩分摂取量でした。

そして、いつも浮腫(むくみ)に悩まされていました。

塩とむくみは切っても切れない関係にあります。

塩を摂ると、なぜむくむのでしょう。

塩を唇や歯茎に塗りつけたら、ヒリヒリしますよね。傷口に塩水をつけたりしたら、それはもう飛び上がるほどの激痛。(因幡の白ウサギさん談)

そのような刺激物ですから、人体は塩が体内に入ってくると、異物(毒物)と見なし、防御態勢に入り、細胞や組織を守るために水でバリアーを作ります。

有害な塩に対抗するためのバリアーとして、塩の重量の96倍の水が必要とか。

塩を摂れば摂るほど、体内で水分を保持しなければならなくなり、体はむくんで膨張し、体重も増えます。

また、むくみは美容上の問題だけではありません。

人体において、ナトリウムは細胞外液、カリウムは細胞内液に含まれているのですが、細胞外液のナトリウム濃度が高くなると、拡散作用により、ナトリウムが細胞内に入り込み、カリウムが細胞外へ押し出されます。

ゲルソン療法のマックス・ゲルソン博士によると、あらゆる慢性疾患は、細胞からカリウムが失われ、細胞内にナトリウムが侵入することから始まり、がん細胞などの悪性細胞は、ナトリウムが豊富にある環境で増殖すると説明されています。

つまり、むくみはがん細胞の温床。

ゲルソン療法で、塩(NaCl)の完全除去が提唱されているのは、これが理由のようです。

前回の記事で肉食をやめて菜食にすると顔つきが変わると書きましたが、塩から離れるとむくみが取れて、さらに顔つき、体つきが変わると思います。

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