つげのくし
今日9月4日は語呂合わせで「櫛(くし)の日」だそうです。
私はここ数年、つげの櫛を使っています。昔は、廉価なプラスチック製の櫛がどこでも買えるのに、わざわざ値の張るつげの櫛を買おうなどとは夢にも思わなかったのですが、自然派とか菜食とか、そういうものに興味をもちはじめたら、つげの櫛を使ってみたいという気持ちがふつふつと湧いてきて、思い切って手に入れました。
購入するにあたり、ネットで検索したり、都内のデパートや櫛販売店を訪問したりして、色々悩んだ末、大阪の辻忠商店の通販で5寸(約15cm)の解櫛(ときぐし)の中歯を買いました。決め手は国産の薩摩つげを使っていることと、キャンペーン期間中で、3寸(約9.2cm)の彫櫛がもらえるということに魅力を感じました(私は、どうもこういうのに弱いです…)。また、ミニ彫櫛(輸入つげ材)の根付けもおまけで付いていました(今もこの根付けプレゼントはやっているようです)。
【画像はクリックすると拡大表示されます】
実際につげの櫛を使ってみると、非常に快適です。頭皮に当たる感触がなんともいえず良い感じで、髪をとかすのが楽しくなりました。5寸は自宅用、3寸は携帯用として愛用しています。私の髪の長さは肩下15cmぐらいで、細めの直毛です。毛先から順にもつれを取っていけば、くしだけで十分解かせるのですが、つげなど、木の櫛は水に濡れると、光沢がなくなり、歯が狂うらしいので、洗髪中や洗髪後、髪が濡れているときは使えません。そのため、洗髪にはプラスチックのブラシを使っています。
また、つげの櫛とうまく付き合っていくには、手入れが欠かせません。使っていると歯の間に汚れがたまってくるのです。私は木藍入りのヘナを使っているので、藍色っぽい汚れですが、このヘナを使う前は白っぽい汚れでした。
なので、手入れとしては、この汚れをとり、椿油をなじませて光沢を出すという作業が必要です。テーブルの上にチラシなどを広げ、汚れてもいい状態にしておいてから、次のような手順でやっています。
- ヘアゴム(太いゴム)で歯と歯の間をこすりあげる。
- 太いゴムで取りきれなかったところを細いゴムやしつけ糸でこする。
- まだ汚れが残っていたら、ようじや針で掻き出す。
- 使い古しの歯ブラシに椿油をつけて櫛に塗りつける。
- 一晩おく。
- ボロ布で磨く。
当初は歯ブラシだけで汚れを取ろうとしたのですが、ブラシ部分に汚れが溜まって扱いにくいので、まず、しつけ糸で汚れを削り取るようにしていました。その後、ネットの掲示板でヘアゴムを使っているという方の発言を読み、試してみたら、太さと弾力性がちょうど良いので、定番になりました。しつけ糸は使い捨てですが、ゴムは洗って乾かせば、また使えます。
こまめに手入れをすれば、上記の2と3の工程は不要かもしれません。私はついつい手入れを怠ってしまい、汚れがひどくなってからやるので、余計な手間がかかっているような気がします。普段さぼっているくせに、いざやりはじめると、徹底的に汚れを取りたくなるから不思議です。
解櫛を購入するずっと前に、近所のスーパーで安物のセット櫛(右の写真の1番上)を買いました。この櫛には「本つげ」と書いてあります(今はもうその文字が薄くなって、ほとんど見えません)。本つげとあるのは、輸入もののつげ材らしいです。上記の根付けミニ櫛にも本つげの文字があります。
このセット櫛は大量生産品で、無機質な感じです。解櫛たちの重厚感とは比べものになりません。しかし、見劣りがするのは、私がきちんと手入れをしていなかったということも大きいです。水に濡らしてしまった記憶があり、光沢がなく、ぱさついた感じになっています。可哀想なことをしてしまいました。安物として、見下していたかもしれません…(反省)。罪滅ぼしに、使える間は、解櫛たちといっしょにちゃんと手入れしてあげようと思っています。
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