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    名前: Norah(のら)
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2010年10月 4日 (月)

アミ 小さな宇宙人

ベジタリアンになって、しばらく経った頃、菜食関連のサイトで『アミ 小さな宇宙人』(エンリケ・バリオス著)というタイトルを目にしました。そこに簡単な内容の紹介があり、
「へえ~、宇宙人もベジタリアンだったんだ」
と思ったのがきっかけで、その本を読んでみることにしました。

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【主な登場人物】
ペドロ: 「未開文明世界」である地球人の少年。アミ三部作の一作目である、この『アミ 小さな宇宙人』の時点では「もうすぐ10歳」と言っている。南米に住んでいるようだ。

アミ: 宇宙の基本法に基づく先進文明をもつ星からやってきた宇宙人。外見は地球人の子どものようだが、実際はもっと高い年齢のようだ。本名は地球人には発音できない音なので、スペイン語(原作がスペイン語)の友達という単語アミーゴ(amigo)を縮めてアミと呼ばれることになった。

【あらすじ】
アミはペドロを宇宙船に乗せて、地球の色々な国の上空へ連れていったり、地球を離れて別の星を訪れたりしながら、ペドロに宇宙の基本法が何であるかを気づかせる。そして、地球も宇宙の基本法に従う必要があることを話し、人々を啓蒙するためにペドロに自分の体験を本に書くようにと言い残して去っていく。本を書けばまたアミに会えると言われたペドロは、アミとともに体験したことを(小説家志望のいとこに手伝ってもらって)書き起こし、その本がこの『アミ 小さな宇宙人』であるということになっている。
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愛という非常に難しいテーマをとても分かりやすい物語を通して解説しています。センソ・メトロ(感覚計)と呼ばれる小道具なども登場し、抽象的なものを具体的に示そうという気遣いもあります。このセンソ・メトロを使うと、対象となる人や動物の精神における愛の強さ、進歩度が計測できます。魚は50度、熊は200度、地球人の平均は550度とか。地球が大災害に見舞われた場合、宇宙人は進歩度が700度以上の人を救出するという話なので、700度というのが先進文明世界で生きるためのボーダーラインのようです。

現実世界で700度の人ってどんな感じなんでしょう。「奇跡のリンゴ」で紹介した木村秋則さんは宇宙船に連れ込まれたそうです。やはり、木村さんのように、我欲を捨て、無我の境地に達したときに先進文明を垣間見ることが可能になるということでしょうか。

『アミ 小さな宇宙人』では、アミとペドロの会話が絶妙で、二人の会話を読んでいるうちに、未開文明の野蛮人(=地球人)の思考パターンが浮き彫りになってきます。例えば、次の場面では、ペドロが野蛮人代表として素朴な疑問をアミに投げかけています。

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〔ペドロはアミに連れられて、ある星を訪問し、その星の劇場に行きます。そこでは、色々な星から来た人々のグループが自分たちの星の踊りを披露していました〕

「どのグループが、勝っているの?」
「勝っているって、なにに?」
「これ、コンクールじゃないの?」
「コンクール?」
「いちばんうまいグループを選ぶためのだよ」
「ちがうよ」
「それじゃ、いったいなんのためにやってるの?」
「それぞれみんな、一人ひとりが、自分の感じているものを表現して、観客に見てもらって、よろこんでもらったり、自分でもどうじに楽しんだり、友情のきずなをつよめたりするんだよ」
「いちばんうまいグループに賞をあたえたりはしないの?」
「だれも、自分を他人(ひと)と比較なんかしてないよ。学んだり、楽しんだり……」
「地球では、優勝者がいちばんだよ……」
「でも、そういうやり方だと、いちばんビリははずかしい思いをするし、いじけるよ。反対に受賞者にはエゴがひろがるし」
とアミが笑って言った。
「でも、たいへんだけど、勝ちたいと思ったら、それなりに努力しなくちゃならない」
「また、他人(ひと)に“勝つ”、他人(ひと)より上にぬけ出すという考えだね。それは競争だし、エゴイズムだし、そしてさいごには分裂だよ。そうじゃなくて、ただ、自分じしんと競争して自分じしんにうち勝つべきなんだよ。他人と競争するのじゃなくてね。進んだ文明世界には、そういった同胞との競争はまったく存在しない。それこそ、戦争や破壊の原因になりかねないからね」

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『アミ 小さな宇宙人』は、一見こども向けともとれる、ひらがなの多い本ですが、上記のように不変の真理といったものが随所に散りばめられていて、大人が読んでも大変読み応えがあります。

他人と競争しないということについては、元春日大社宮司で昨年亡くなられた葉室賴昭さんも著書『<神道>のこころ』で語っておられました。中学2年のときに、「人と競争することはしない。ただ自分で努力する。結果は神様にお任せしよう」と決心されたそうです。やはり、そういう決心をすると宇宙の力を味方に付けることができるのでしょう。葉室さんはその後、医学部に進まれ、当時不治の病と言われていた結核になるも、奇跡的に助かって医大を卒業。当時非常に珍しかった形成外科医となって精進され、最終的には無我の手術ができるようになったとか。そして、現役の医師でありながら、神職の最高位である明階の検定試験にも合格され、宮司の道へ進まれました。葉室さんも進歩度が700度を超えているように思います。

アミによると、「進歩した世界では、どんな動物だって生きるために、ほかの動物を殺して食べたりなんかしない」そうなので、先進文明世界はベジタリアン・パラダイスのようです。進歩度を向上させて、是非ともパラダイスをのぞいてみたいものです。

※ 当ブログ内のアミ関連記事: 人間の住むところ

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